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セイル・アウェイ

2011/01/26 18:39

 

ランディー・ニューマン「セイル・アウェイ」(1972年)
 
久しぶりに名盤アワーといこう。ブライアン・ウィルソンがインタビューに応えて3枚の作品を選んだうちの最初がこれ、ということもあって、聴いてみた。ランディー・ニューマンなら、昔から知っている。そう、スリー・ドッグ・ナイトがカバーし全米NO.1とした「ママ・トールド・ミー」、ハリーニルソンは「ニルソン・シングス・ニューマン」を1970年には発表している。「カウボーイ」はどちらもカバーしている。ニルソンの方に軍配は上がるが。
 
わたしが「ランディー・ニューマン・ライブ」を購入したのは、いつのことだったろうか?ナイトクラブでのライブという雰囲気で(ニューヨークのビター・エンドというところらしい)、ポロンポロンとピアノ弾き語り、訥々と歌う。あまりに地味で、だみ声だし、かつ英語の歌詞カードを見ても対訳を見ても、その軽妙さや諧謔、皮相的なものが残念ながら感じ取れるだけの感性がこちらになかったものだから、そのうちに聴くこともなくどこかに追いやられていたというのが真相。
 
先ほどのブライアンのインタビュー記事が載ったのは、確か「スマイル」を発表した直後だろうから6年くらい前か、早速「セイル・アウェイ」を買ってきて聴いてみた。表題曲が最初の曲で、かつボーナストラックとして別バージョンが最後を飾る。これを比較するとなかなか面白い。ボートラの方は、early versionであって歌の趣旨が真っ正直に表現されてしまっているのだが、しかし、完成曲の持つ表現力には残念ながら遠く及ばない。
 
歌詞を見てみよう。
 
In America you'll get food to eat
Won't have to run through the jungle
And scuff up your feet
You'll just sing about Jesus and 
  drink wine all day
It's great to be an American
 
Ain't no lions or tigers-
ain't no mamba snake
Just the sweet watermelon 
  and the buckwheat cake
Ev'rybody is as happy as
  man can be
Climb aboard, little wog-
  sail away with me
 
Sail away-sail away
We will cross the mighty ocean 
  into Charleston Bay
Sail away-sail away
We will cross the mighty ocean 
  into Charleston Bay
 
In America every man is free
To take care of his home 
  and his family
You'll be as happy as a monkey 
  in a monkey tree
You're all gonna be an American
 
Sail away-sail away
We will cross the mighty ocean 
  into Charleston Bay
Sail away-sail away
We will cross the mighty ocean 
  into Charleston Bay
 
叔父のエミール・ニューマンが指揮する壮麗で厳粛なオーケストラサウンドに乗せて、大海に船出する雄々しい歌かと思ったら、これがなんと奴隷貿易の歌。これほどの美しいメロディーに乗せて唄う歌が奴隷制度を皮肉った歌なのだ。
 
アメリカそのものの成り立ちもしくは、ヨーロッパの帝国主義・覇権主義・植民地政策を3分ほどの曲にまとめて否定もしくは非難してしまう、聴いている方は感激のあまり涙せずにはいられない。
 
最近のブライアン・ウィルソンの唄い方が妙にランディー・ニューマンに似てきてるような気がするのは私だけだろうか?ランディー・ニューマン、恐るべし。
 

カテゴリ: エンタメ  > 音楽    フォルダ: オフトBB

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コメント(2)

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2011/01/30 10:05

Commented by ドレ聴き隊隊長 さん

ランディーのような存在が米国軽音楽界の奥深さを感じさせます。最近は映画「モンスターズ・インク」の主題歌を歌うなどペーソスのほうに重心を移しているのでしょうか。

 
 

2011/01/30 12:58

Commented by おぢさんRock委員会 さん

To ドレ聴き隊隊長さん
>最近は映画「モンスターズ・インク」の主題歌を歌うなどペーソスのほうに重心を移しているのでしょうか。

「レナードの朝」は見たのですが、特別な印象はないです。意識してみれば違うのかも。最近はディズニー関連が多いようですね。しかし、あらためてブライアン・ウィルソンのガーシュインを聴いてみると、これがまた全くランディーとは似ていない、「あれっ?」オレンジ・クレート・アートの頃だったのかな(オフトBB)

 
 
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